kochangだったりする!

自分の興味範囲だけ

岡山から1970年からの介入

Spotifyを導入してから新しい音楽に出会えると思っていたが
昭和歌謡ばかり聞いており、新しい音楽とは巡り会えてない。

車の中では「こんにちは〜♪こんにちは〜♪」と三波春夫の歌声が流れる。

朝4:30
子供と妻を乗せて岡山へ

多分今日はテレビを点けても、どの局も同じ番組だって分かっていて、こんな日は旅行だなと思い立ち岡山芸術交流へ

www.okayamaartsummit.jp

 

ラインナップを見た瞬間にこれだ、これを見たかった、と一人盛り上がり
相変わらず家族は付き合ってくれる。そして感謝しかない。

畏怖という言葉がとても似合う生き物で、違和感の介入が突然のくせに自然と「あヘビだ!」って発音されるまでに何があるんだろうと、今回のテーマをぼんやり考えていて

そりゃ街中に蛇が出てくるように、作品があるのかしら?と思っていても全然違うわけ

蛇の対極にカエルが飛んでいるわ、蛇が土俵におるわで、おーヘビーと心で叫ぶ。
ミカタジマの作品がやはり好きで、ずっと考えていられた。

今回も数年ぶりに再会した友人と近況報告も兼ねて
数年前に「また行くね」って話した約束を果たす。

誰かの何かの体温を感じつつ、晴れの国に背を向け帰宅。

娘「ねぇ?こんにちは〜♪って曲古いよ」
俺「そう?」
娘「どの時代の曲なの?」
俺・妻「1970年の〜♪ こんにちは〜♪」
娘「50年前??」
俺「それでも歌われるってすごくない?貴女の好きなパプリカは50年後も歌われているかな?」
娘「歌えるかな、、、」
俺「たった、50年だよ」
娘「うん」

(正確には1968年の曲です)

https://www.instagram.com/p/B3-Yf51D5fM/

【新潟】落下する夢

次は料理がしたいね

メッセージを見て思い出したのは「あそこのキッチンどうなってたっけ??」IHとは覚えていて、収納が多いんだけど、多い分、、、なにが何やらの状態を覚えている。

フライパンもテフロン剥げしてたよなーとか、タレルの作品以外の記憶もしっかり残されていました。
で何を作ろうかしら?とぼんやりと考えながら、まぁ火が通せればなんでもいいかぁと
とても勝手なことを思いながら、メッセージに「いいですよー」と返事を送った。

強運と言われるのは、相変わらずで2019年の10連休時期に光の館を確保できた。
あいかわらず、すんなり事が進むことに自分は恵まれているなぁと幸せになる。
光の館は半年前の予約開始だけど、行く人間や諸々の工程については半年以上前から決まっていた。
実は富士登山に昨年挑戦しており、強風のため断念
残念会を東京で開催して頂き、そこにいたメンバーが参加する事になっていた。

あとは、お金・休み・移動手段を含めたそこへどうやってそこに行くのか問題しかない。
だいたいお金はなんとかなって、休みと移動手段が難点である。

光の館に(移動して)行くことは、大阪の人にとっては大きなハードルで
まず、新潟までの便が少ない。飛行機は少なく、電車なんかすんなり行かない、高速道路はある。
このように「不便」な都市に行くのは楽しみの一つであって、地図を広げてウンウンと考える。

今回は北陸フリーきっぷを選択
http://tickets.jr-odekake.net/shohindb/view/consumer/tokutoku/detail.html?shnId=119000169
15,560円で大阪金沢の往復のサンダーバードがついて、3日間北陸の電車が乗り放題に加えて一部北陸新幹線が使える。
難点は2名以上じゃないと使えない。まぁ家族行動だし難点ではないか、、、
メリットは子供3,000円。指定席じゃなくても自由席も利用できる。

大阪から金沢までサンダーバードに乗車。乗換で北陸新幹線黒部宇奈月温泉駅

大阪駅から出発するメンバーとは駅構内に待ち合わせ。
始発より1時間以上前から誰もいないホームにいた。
そのときは、朝の大阪駅はやっぱり寒いよなーと震えていた。

https://www.instagram.com/p/Bw-Tl_cDVTn/

女子大生ぽいの2人組がやってきて、金沢に行くことが楽しみなのか素敵な笑顔だった。
自分の後ろには父と息子。
とても熱心に金沢についたあとのプランを考え話し合っていた。
周りも休みを楽しみにしてるんだ。どこか現実に袖を引っ張られて夢に入り込めない癖はどこでも発症するんだなぁと思い、静かにやってきた朝一番特急の車内に乗り込んだ。
満員、夢は走っていく。

黒部宇奈月温泉駅から見える立山剱岳唐松岳
そうそう、この北アルプスたちがとても愛おしい。北陸の人を守り、また問いている姿。

仕事で関わる方々もとても素晴らしい人達で尊敬がいっぱい詰まった街。
レンタカーを引き取りに行くと、気さくなおじさんが対応していただく。
「晴れてよかったね!」の言葉がきれいな発音で心地よかった。
そう、快晴。

エンジンを始動させ、いざ十日町へ出発。

雪解けの大地、水を張った田んぼ、耕されている匂いが車内に流れ込み、ああすばらしい土地に来たんだなぁと既に酔っている。
同じく酔わされた息子は車内で大嘔吐。
まぁ原因は匂いではなく、車内で読んでいたポケモン図鑑なんだけどね。
読みます?ねぇ?読まないで?って言ったのに読みます??

十日町のスーパーで東京方面東北方面から来た人たちと落ち合う
こんにちは、はじめまして、おひさしぶりです。
挨拶もそこそこに光の館で食べる食材を買い出し。

カート3台パンパンに入ったお会計、カート1台約1万円
16人分の夜と朝の食事が足りるのかしら?と食材を積んだ車はユラリと光の館へ、、、
と日本酒好きのメンバー(僕も含めて)は光の館へ行かずにその車たちを見送る。
そして事前にチェックした酒屋へ

地元新潟のお酒を揃えた酒屋さんへ。きれいな店内で素敵な揃えに目を輝かせ
やっぱり買わないと分からないよね、ジャケ買いだね!て盛り上がる。
後に大当たりを引いている事にはこのとき思っていなかった。

久々の光の館へ

宿泊費の精算、施設の使い方を聞いて、スタッフの方が「それではまた明日」と正面玄関をパタンと締めた。
この締め方がとても静かで、一気に僕たち16名をコチラとアチラへつなげて行った気がした音。
そうかこの人はこうやってスイッチを入れ続けて来ているんだと知る。
天井を開ける。おひさしぶりタレルさん。

料理していると心整理と言うけど、今回の場合、誰かを思い心整理なんだよね。
子どもたちのために鍋を振る舞う。うどんで締めたら満腹にここまでの疲労で寝るだろうとの計算。
大食漢の子どもたちは鍋を大いに楽しんでもらう。

落下する夕焼け。

次はミートソースでも作ろうか、パスタいっぱい買ったし、と考えながらコトコト煮込んでいたら、とても寒い空気が体中の熱を奪い始める。
あらあらと思い、急遽作ったことのないトマトスープを作り始める。
寒い環境でタレルを見ている人たちを考え手早くぱぱっとなにかと思い手を動かす。
野菜と水とトマト缶でコンソメ混ぜたら大丈夫だよー多分、、、と思っていたら評判が良かった。

料理も、、、例えば煮物をしているときに本を読んだりするけど
ここでは作品がある。この距離がとても適切なのか分からないけど
時分と共に変化する作品、時分と共に変化する料理。
もちろん噛み合う時間帯はできるわけで、ふと手を止めて鑑賞することができる。
なんだかここにもこの作品を読み解く正解があるのかもしれないと考えてしまう。

オリーブオイル漬けされたイワシクリームチーズとハーブソルトをふりかけて
フォークで混ぜたものをリッツ乗せて食べたりする、つまみを作ったり
ミートソースも出来上がり。味見は大人というネズミさんが一杯いて
美味しい美味しいとつまんでいただく。あぁちゃんとした料理作っているんだなぁと実感。

縁側で寒い寒いと震えながらつまんでいたら、後ろから美味しい!との叫び声
なに?と振り返ったら、僕が「ジャケ買いだね!」と選んだ日本酒が
あまりにも美味しかったみたいで叫んだとのこと。
急いで一口いただくと本当に美味しくて、なにこれ日本酒???と驚く美味しさ。
ここでも強運を発揮。

https://www.instagram.com/p/BxAHB0UjnYW/


タレルの作品の下でお茶を頂き、あら?これは夢?オイオイ

大阪駅のホームで見た金沢へ行く女の子と同じように現実を振り解き
次の行き先のことを冊子を眺めて考えていた親子のように
夢の中にいつの間にか来ているじゃんと気がつく。

けど、気がついた時点で夢は夢であるのかしら?と考えながら
対岸にいる現実から遠く離れここまで歩いてきたんだと知る。

外に出ると網膜に収まりきらないほど散らばった星々。
その夢見心地のままお風呂に入って
その夢はきれいに布団へと落下していく。

【金沢】僕らはさっさと死ぬけど、後は任せたよ

お盆の時期に大型連休なのにどこも行けず、甲子園の試合経過を眺めるのは納得行かない。
夏の太陽は怖い、体中の水分を乾かし切るぐらいの勢いだ。
そんな太陽がサンサンと照らすくせに何処かに行きたい欲求は湧き出てくる。
自転車に乗って、三宮の先の和田岬と呼ばれる場所に思い立って行ったが
なんてことはない、隣の県に遊びにいっただけ。
別に大型連休じゃなくても行ける距離だった。
和田岬でかき氷を食べながら「あかんな、日帰りでもいいから遠くに行きたい」と思考していた
夏は折り返し地点を通過した。


夏も終わろうとしていた頃、金沢21世紀美術館にて「死なない命」の展示内容を目を通す。
あ、これだな、行くか。
最初の概要を読んだ時点で行くことを決めていた。
大体旅行は直感で決める。
次の瞬間には妻をどう説得して皆でワイワイガヤガヤと旅に出るかと考えていた。

わがままに付き合ってくれる妻にはいつも感謝したりない。
家族で行けばいいのに、みんなでワイワイガヤガヤ
息子も娘も大きくなったらこんな父親をどう思うか。
けど、お父さんの周りは素敵な人が一杯だよとは伝えている。
今回もそう、みんなを巻き込んで日帰り旅行を計画した。

夏の暑さも落ち着き秋の音が聞こえてくる頃、息子の運動会があった。
あいにくの天気になりそうな日に決行されて、雨も降るのか降らないのか分からない
競技が進行するごとに雲は悪くなる。
今回の運動会、最終競技という事で大人のリレーというか、協力してゴールに向かうリレーがあった
そこで、おもいっきり引っ張られてしまいコケてしまう。

そこからが記憶なくて、気がついたら救急車の中だった。
鎖骨の脱臼。
肩ではなく、鎖骨。めったに脱臼しない箇所とのこと。
手術をするorグギっと収める。

手術をすると治療に時間はかかるが、前の状態に近くなる。
グギッと収めると、脱臼癖が発生やらリュックも背負えない。

考えて?と医者に言われる。

考えると言われても、決定権はこちらにあるのは理解してる、けど、右肩はそれでも痛みが続き記憶が薄れていく。
手は動く、字は書ける

次に頭に浮かんだのは子供で
この子たちをまだまだ背負わないといけないのに、リュックも背負えなくなるのは大変だ
ほぼ答えは出た、キッカケは子供だった。

 

入院、手術

しばらくすると看護師がお迎えにきて病室に案内された。

見知らぬ建物を歩きながら思い出したことは「あれ?金沢行けるのか???」だった

入院、手術、退院、職場復帰
右腕は本当に動かなく、けど辛うじて手だけは動いてた。落ちているペンを伸ばして取れない。
パソコンの入力に問題はないけど
本当に異物感が凄くて、痛みも凄くて
全てが凄く痛くて、この文字を打っているこの瞬間も痛い。
凄く痛い。グギッと収めた方が良かったのでは?と決断に迷うぐらい。

 

リハビリは過去の記事でも紹介したリロコーヒーの上にある施設だった。

この建物には縁があるなとふと思う。リハビリが始まる。

担当して頂くリハビリの先生と顔を合わせ、開口一番
金沢にドライブする約束があるのですが、、、12月ぐらい、、、

え?

僕が運転するんです。

ええ?

、、、

が、頑張りましょうか。

はい、、、

 

この事故で日頃使っていた筋肉も断裂していたので再建リハビリを兼ねていた。

日頃使っていた筋肉を再建する

言葉にしても実感が湧かなかった。


努力というのはこういう所で発揮するものではない
試験資格受験で努力するべきなのに体育会系の脳みそ・思考からなのかリハビリは順調であった。
同時に金沢へのルートも決まり、ワイワイガヤガヤに付き合ってくれる友人も集まりだし、当日を迎えた。

深夜の出発はドキドキする。
周りが暗く、空気が日中より低くツンッとして、心地よい緊張感に包まれる。
その空気を鋭い槍のスピードで車が駆け抜け、その光は金沢へ向かっていた。

早朝の金沢に到着。朝ごはんを頂く。
海鮮丼をたらふく頂く。
子供らも満足して金沢21世紀美術館

現地でも合流した人もいてなんだか申し訳ない。
けど会えて良かったよ、と開館までの時間をのんびりと過ごす。
目に見えるのはレアンドロのプール、早く近くでみたいねって娘と話す。

開館前のこのやりとりって、なんだか大阪の美術館ではなかったなぁと
関西の美術館か、、、

こう扉の向こうにはワクワクが待っているんだという、仕掛けがこの美術館には潜んでいる。

時間とともに劣化するやくしまるえつこの作品。
あの時の星空から流れていく歴史
時を超えてきた新しい花
外に出ることが許されない薔薇
崩壊後の世界を映す翼

遺伝子の組み換え?操作?
口に入れる食べ物を考えたら、そんなの言えるの?
ある程度人間の手を加えたものを摂取することが、当たり前で
天然とか自然とか言われても、ある意味で怖さを感じる。

子供には難しいのかしら?と横目で見るとキラキラした視点
あぁ、この子は新しい世界が好きなんだねと、お父さんは嬉しくなっちゃうよ。

作品の評価、展示の評価は他に託し、人間のエゴと改めて向き合い
丁寧に構成された展示でした。

 

学芸員の髙橋様、お忙しいお時間を割いて頂きありがとうございます。
なお、今現在も腕は治ってません。

www.kanazawa21.jp